時々刻々作業療法しましょう

時々刻々 作業療法しましょう

現場で使えるをもっとうに、作業療法士の引き出しを、時々書いています

認定作業療法士になる前となってから

今日のテーマは「認定作業療法士

作業療法士の中では「認定」と言ったら、「認定作業療法士」と言う位、認知されていると思います。しかしながら、その認知の割に、認定を取得している人の数があまり伸びていません。google検索で「認定作業療法士」と検索すると、上位に更新やメリットなど、取得より、取得した後の更新や取得してのメリットやデメリットなど項目が並びます。

そこで今回は、僕が認定作業療法士を取得してから感じたメリットや取得後の変化などを簡単にまとめてみました。

認定作業療法士とは

「社団法人日本作業療法士協会認定作業療法士とは、作業療法の臨床実践、教育、研究及び管理運営に関する一定水準以上の能力を有する作業療法士を本会が認定したものをいう。(認定作業療法士規程 第3 条)」

 日本作業療法士協会が生涯教育制度の一環として2004年より開始されました。

日本作業療法士協会より

http://www.jaot.or.jp/post_education/ninteiot-list.html

平成31年2月現在、936名が認定作業療法士を取得している様です。

認定作業療法士取得の方法に関しては、ほかのサイトに詳しく載っているので、ここでは譲る事にして認定作業療法士を、取得してから感じた事を中心にまとめます。

はじめに結論を言いますと

認定作業療法士取得に関しては、殆どデメリットはありません。むしろ、メリットの方が大きい様に感じています。今後も作業療法士として仕事を続けていく上では、是非とも取得をおすすめしたいと思っています。

 

認定作業療法士取得で感じたメリット

1)知識の幅が広がる・アウトプットができる(自然と)

これは恐らく、全ての認定作業療法士が感じている事ではないでしょうか。認定作業療法士を取得するまでに必要な研修会は、①基礎研修、②現職者研修、③認定作業療法士共通研修、④認定作業療法士選択研修など多岐に渡ります。また現職者研修会以降の研修会は、はじめてお会いする、様々な分野の作業療法士と一緒に研修を進めます。そのため、知らず知らずのうちにマネジメント力が養える中身になっています。また、経験年数も様々なので、良い繋がりの場になります。研修会以外にも、事例報告や学会報告など要件に含まれており、はじめて経験する方も多いはずです。アウトプットする経験としても取得を目指す価値はあると思っています。

また、認定作業療法士の資格更新には、下記要件が必要になります。

過去 5 年間に下記の 4 項目の更新要件のすべてを満たし、かつ 100
認定作業療法士更新ポイント(np)以上があること。
基礎ポイント研修は、1 ポイントを 1np として 25np 以上があること。
実践報告は、1 回を 25np として 25np 以上があること。
後輩育成経験(臨床実習,研修会・学会等における講師等)は、1 回を 5np とする。
作業療法啓発に関する社会的貢献(他職種,行政等からの依頼による作業療法啓発活動)は、1 回を 5np とする。
※ ③、④併せて 25np 以上があること。

赤字で記載した部分は、院内・自宅で可能です。各都道府県の県士会に確認し、申請する事で認定作業療法士主催の院内の研修会を、基礎ポイントを取得できる研修会などにグレードアップする事も可能になるようです。

僕の場合、子どもが小さい為、土日などは、家族と過ごす事が殆どなので、研修会などはマメに行けません。知識のアップデイトと両立する上で、認定作業療法士の更新制度は、研修計画の目安が立て易く、計画的に自己研磨出来ている様に感じています。

2)対外的な印象が良い•自信になる

認定作業療法士を取得する事で、認定作業療法士リストにアップされたり、対外的にも名乗る事が可能になります。僕はあまり名乗った事自体はありませんが、リストを見て個別ケア会議のアドバイザーに推薦されたり、研修会の講師依頼が来たりと少し認められた感じがあります。中堅になってもイマイチ自信がありませんでしたが、取得によって少し行動力が出た様に感じます。

 

3)地域とのつながりが持ちやすい

 認定作業療法士の更新要件に、社会貢献ポイント取得が必要になります。

これは考え方としては、メリットにもデメリットにもなります。僕は訪問や通所など在宅で仕事をしている関係上、他事業所や地域包括支援センターなどと関わる機会も多くあります。そのためメリットの方が大きい様に感じました。地域包括ケアが進む中で、地域との繋がりは欠かせない要素になっています。講師をする事で、具体的に他職種に伝える方法や、横のつながり強化にもなっている様に感じています。

 

以上簡単ではありますが、僕なりに認定作業療法士取得のいいところをまとめてみました。取得するまで大変ですが、コツコツと積み上げていくと必ず取得できる要件になっています。肩書も大切ですが、達成感といいますか、一つ目標を達成し意識が変わる事が最大のメリットだと思っています。