時々刻々作業療法しましょう

時々刻々 作業療法しましょう

現場で使えるをもっとうに、作業療法士の引き出しを、時々書いています

訪問リハビリ 利用者からの袖の下

訪問リハビリでは、関わりが長期化する方も多く、長く関わっている方々から、頂きものをする機会が病院なんかよりほんと良くあります。

故に、所謂 「お心付け」や「袖の下」など金品や地域性もありますが、お野菜や旅行のお土産、お茶やコーヒーなど頂くものも様々です。

そこで考えてしまうのが、どこまでは頂いてOKかNGかだと思います。賛否両論あると思いますが

誰だって率直な感想は

そのお心遣いが凄く嬉しいはずです。

だって感謝されてるって事ですよね。答えになってませんが、僕は基本3回断ってダメなら貰うと決めています。

お金も貰うの❓と思う方も多いはず。お金も貰います。(でも個人的に使ったりしませんよ)貰うものにも寄りますが、食べ物でその場で頂けるものは、その場で頂きます。食べれないものやお土産などは、事業所に持ち帰りスタッフみんなで頂いたりします。

先程、お金も貰うといいました。これは、皆さんご存知の様に、公務員では、違法です。倫理云々より法に触れます。

刑法第197条(抜粋)

公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。

では、私立病院などはセーフと思う方もいますが、まだ待って下さい。内規違反に引っ掛かる場合が殆どではないでしょうか。

やっぱり貰っては駄目でしょ⁉️

結論から言えば、

お金は貰わないに越した事はありません。金額の大小に関わらずですよ。

でも、医師や医療従事者にお金を渡しちゃ駄目って法律が無い以上、渡す人は少なからず居ます。それも、本当に感謝を込めて、一生懸命慣れない筆で、ご祝儀袋に名前やお気持ちを書いて準備してくれたもの(お金も含む)は断ってはいけないと思うわけです。もちろん貰う前段階で、3度断ります。でも、「出したものは引っ込められない」と考えるご年配者の方もいます。日本人の文化で言う「お.も.て.な.し」の心にも通ずる考えもあるのではないでしょうか。

広辞苑によると、おもてなしの語源は、とりなし、つくろい、たしなみ、ふるまい、挙動、態度、待遇 馳走、饗応とあります。平安、室町時代に発祥した茶の湯から始まったと言われ、客や大切な人への気遣いや心配りをする心が築かれた世界に誇れる日本の文化といえます。

「おもてなし」は、「もてなし」に丁寧語「お」を付けた言葉であり、その語源は「モノを持って成し遂げる」という意味です。また、「おもてなし」のもう一つの語源は「表裏なし」、つまり、表裏のない「心」でお客様をお迎えすることです。

引用:http://www.omotenaship.co.jp/omotenashi-organization/what-omotenashi/

現実、貰わないと帰れない場合もありますし、現金だけではなくて、折角の感謝の気持ちさえも、受け取らないと囚われ兼ねません。ですので、僕はどうしても帰してもらえない場合一旦受け取り持ち帰ってきます。

僕の働く法人には、出資金なる制度や寄付という方法があります。一旦受け取ったお金を出資金にする場合、ご本人が病院の組合員である必要があります。これをクリアー出来れば、ご本人が病院に出資金した形になるので、本人のお金です。しかし、本人に出資の通知が行くために、非公開にできない事がデメリットかもしれません。次に寄付は、本人が寄付した事になるので病院のお金になります。メリットは非公開に出来るので、ご本人に受け取ってもらったと思っているもらえる事と寄付した人の名前が病院に残ります。これら方法はあくまで、最終手段ですが、何度も言います。

基本は、金品は貰わない事がベストです。特に、公務員の方は、絶対駄目です。

在宅では病院などと違い、そこまで頂きものに厳しく無い場合が多いと思います。僕は、お心遣いとして食べ物ならば基本的その場で頂く。そしてその心に感謝するだと思っています。最終的には、モラル的な話になってしまいましたが、ご利用者様は、どんな形であれ、僕達の関わり方に行動で感謝を示してくれています。

受けとる受け取らないの規準は、病院規定や個人の判断に任せられる面もありますが、受け取らない場合はしっかり理由を述べ、相手の「おもてなし」の気持ちだけは大切にしていきたいものです。