時々刻々作業療法しましょう

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現場で使えるをもっとうに、作業療法士の引き出しを、時々書いています

片麻痺 調理で腕捲りが出来ない

片麻痺の主婦の方々の工夫にはいつも感心させられる事が多い。今回は調理にあたり腕捲りが出来ないと悩む方に、僕が作成した自助具についてご紹介したい。

作成した自助具はこれ

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材料もビニール腕カバーなど100円ショップにあるものに紐と滑り止めを付けて作成できるシンプルな物

 

そもそも何で腕捲りの自助具?と思うかもしれない。されど腕捲り‼️

洗い物や調理、庭仕事などなど水仕事の前に、衣類の袖を捲る(まくる)事が必ず必要になる。

片麻痺の方の場合、非麻痺側(麻痺していない方の手)で腕捲りが出来ない事が多く、口で捲ったり、身体に擦って捲ったりと工夫して行うものの、十分捲れず仕事中に、袖が下がってしまう事が本当に多い。

 

発想としては、捲れないなら濡れない工夫はないか?と考えて作成した。

使い方は、

①首にかけて

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②腕が捲れない方の手を通して

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③伸ばしながら装着

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④装着完了

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(紐は邪魔にならない様に襟かポケットに収納)

⑤外す時は滑り止めを使い摩擦で外す

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使わない時は台所に引っ掛けておく

腕を入れる時、中の衣類が捲れない様に袖先を持って入れると尚良し。

※利用者さんに了承して写真を使用した

特に、冬場なんかは台所も寒いし、重ね着の影響で腕捲り自体できない事もある。

簡単なので一つ作成しておくと便利である。これも引き出しの一つとして覚えておくのもいいだろう。